しみにはどんな種類があるの?
しみというのは、メラニン色素の沈着によって起こりますが、メラニンが生成される原因によっていくつかの種類に分かれます。
しみの種類は、老人性色素班、炎症性色素沈着、肝斑の3つが主なものになります。
老人性色素班
老人性色素班は一般的なしみで、紫外線が原因とされています。
ターンオーバーの低下でメラニンの排出が滞ってしまうため、顔だけではなく背中や肩、腕など紫外線が当たりやすい部分にできます。
基本的には加齢に伴って現れますが、生活習慣の乱れや肌の乾燥によって肌の状態が悪化し、ターンオーバーが乱れると年齢に関係なく発生します。
炎症性色素沈着
炎症性色素沈着は、やけどや擦り傷、かぶれ、ニキビなどで炎症が起き、それが治まった後に出てくるしみです。
一般的に時間が経てば薄くなるのですが、傷付いた部分はターンオーバーが正常に行われません。
そのため、薄くなるとしてもターンオーバーを促進しないと消えずに残ってしまいます。
肝斑
肝斑はホルモンの影響によって出来るしみで、妊娠やピルの服用、更年期などが原因と言われています。
主に40代から50代に出来やすいのですが、ターンオーバーがきちんと行われていれば、加齢とともに消えていきます。
ですが、40代からはターンオーバーが低下するので、逆に悪化することもあります。
それぞれについて詳しく解説していきましょう。
老人性色素班とは?
老人性色素斑はもっとも一般的なシミで、加齢とともに起こるものです。
老人性色素斑の特徴として、原因と対策がわかりやすい分、期待する効果が中々得られにくい難点もあります。
しかし、シミの量や肌の綺麗さは人によって個人差がありますよね。
それは結局のところ毎日のスキンケアをコツコツと積み重ねていくことが大切なのです。
老人性色素斑とは?その原因
老人性色素斑とはその名の通り加齢に伴って起こるシミです。
人は紫外線を浴びると紫外線から肌を守ろうとする防衛反応によりメラニンを生成します。
メラニンは肌を紫外線から守ったあとは身体に不要なものとなります。
いわばバリアの残骸で、紙くずのようなものです。
若いうちはターンオーバーが積極的に行われているのでどんどん新しい肌が作られていき、古い肌は角質や垢となって剥がれ落ちていくのですが、加齢などが進むとだんだんとターンオーバーの能力が低下し、肌がつくられるのが遅くなります。
すると、メラニンも排出されるのが遅くなり、肌の中にたくさん溜まってしまって沈着してしまうのです。
これが老人性色素斑や一般的なシミの原因です。
老人性色素斑の対策ってどうすればいいの?
老人性色素斑は加齢によってターンオーバーが進まなくなり起こると説明しました。
しかし、人によってシミの量や肌の質が違うことがあります。
これは確かに体質のせいということも理由としてありますが、実はターンオーバーを促進させたり、はたまた低下させたりする原因は加齢以外にもあるのです。
まず一つが生活習慣によるものです。
夜更かしは肌の天敵と言われていますが、これはその通りで、夜寝ている間にはホルモンなどが分泌され身体を正常に整えます。
これによって寝ている間に肌のターンオーバーも活発に行われているのですが、寝不足や不規則な睡眠はこれを妨げます。
他にも、栄養バランスの偏った食事などによっても肌の健康が阻害される可能性があります。
もう一つ大切なものに、スキンケアがあります。
老人性色素斑は加齢によって起こるものですが、実はこの加齢というのは「肌年齢が年を取ること」なのです。
肌年齢がどんどん老けて肌のうるおいがなくなると肌のターンオーバーなどの働きが正常に行われなくなります。
肌のうるおいなどの健康状態から肌年齢を測定することができますが、乾燥しすぎていたり油分が多かったりすると、肌年齢は実年齢よりも老けてしまうことになります。
逆にお肌のうるおいを保ち、健康な肌をキープすれば肌年齢は実年齢よりも若くなり、老人性色素斑もできづらくなるので肌年齢を守る必要が出てきます。
スキンケアで「保湿が大切!」というのはどこでも言われることですが、保湿は肌荒れやしわ防止だけではなく、シミにも影響するのです。
シミが気になる世代になったら、とにかく保湿!今まで以上にスキンケアにも時間をかけて、パックなどでも保湿をぜひ行って欲しいと思います。
このようにして様々な方法でターンオーバーを促進することで、メラニンをできるだけ早く排出してシミを失くすことができます。
ターンオーバーについての詳しい解説はこちら
→肌の代謝|ターンオーバーを促進させるには
ハイドロキノンやレーザー美白でケア
この老人性色素班は一般的な「シミ」ですから、肌の消しゴムと言われる「ハイドロキノン」が効果を発揮しやすいシミです。
ハイドロキノンは基本的には医薬品扱いの「薬」で美容皮膚科などでクリームや化粧品として処方してもらえますが、低濃度のものならば一般的な美白化粧品にも最近では配合されています。
ただし、低濃度のものはあまり効果は期待できず、高濃度のものは病院で処方してもらわないといけないこと、また敏感肌には刺激が強いことなども難点です。
また老人性色素班の治療法として「レーザー治療」もあります。
これも美容皮膚科で行う治療で、肌にレーザーをあてシミを取ってしまうというもの。
こちらは効果がはっきり出ますが、直径1センチくらいのもので約2万くらいの費用が掛かります。(数回必要なことも)
どちらもなかなかハードルが高いですよね。
保湿と美白サプリメントの併用がおすすめ
危険なく、すぐにでも始められる老人性色素班(いわゆるシミですね)の改善策をしては、やはり保湿とシミサプリの併用でしょう。
そして当サイトでおすすめしているサプリメントは、ターンオーバーや美白効果を促進してくれます、
ビタミンCは美容皮膚科でも処方されるものでその効果は認められているものですし、
またLシステインはターンオーバーを促進する栄養素として注目されています。
スキンケアでしっかり保湿しながらサプリメントでターンオーバーを中から促進する・・シミ対策を本気で考えるなら是非実践していただきたい方法です。
炎症性色素沈着
炎症性色素沈着は他のシミに比べると原因がわかりやすいものだと思います。
その名の通り肌の炎症によって起こるもので、傷やニキビによって起こるものです。
老人性色素斑と同様に、年を取るとだんだんと傷の治りが遅くなっていきますよね。
したがって炎症性色素沈着も加齢により増えやすいと考えられます。
炎症性色素沈着とは?その原因
炎症性色素沈着とは読んで字のごとく、火傷や擦り傷、かぶれ、ニキビなどの炎症が起きて、それが治まった後に出てくるシミのことです。
一般的に時間が経てばターンオーバーが行われることで肌が生まれ変わり、傷の痕は綺麗になることがほとんどです。
しかし、肌の奥深くまで炎症が起きていれば当然修復に時間がかかりますし、ターンオーバーを行っている基となる細胞(基底細胞)まで傷ついている場合、ターンオーバーが行われずに肌が壊れたままになってしまうことがあります。
ですので大きな傷や大きな火傷を負った場合は、すぐに病院に行った方がその後の肌のためにもいいのです。
炎症性色素沈着の対策
炎症によるシミを早く消すには炎症を早く、適切に治すことが一番です。
間違った知識や適当な処置を行うと炎症やシミが長く残ってしまうことがあるので注意しましょう。
例えば、ニキビがあるのが嫌だからと言ってすぐに潰してしまったり、治りかけのかさぶたを引っかいて取ってしまったりということをしてしまっていませんか?
小さな傷は身体の自然治癒力に任せて放置しておくのが一番です。
また、ニキビなどの炎症の場合には肌を清潔に保つことも勿論大切です。
ですが、中々すぐに治らなそうな炎症の場合は絆創膏を用いたり、医薬品や皮膚科通院によって適切な処置をすることをオススメします。
今は皮膚科でもニキビの治療を積極的にやってくれますし、市販のニキビ治療薬もいろいろ良いものが販売されています。
潰さずに、できるだけ早く治すようにすることがとても重要です。
また、ニキビがある時はメイクもできるだけ控えるか、肌に負担をかけないミネラルファンデやBBクリームなどでメイクをした方が治りも早くなります。
またしっかり炎症が収まったあとは、ピーリング洗顔などで優しく表皮の部分だけを取り除いてあげると、新しく下に控えている肌が表面に出てきやすくなります。
(ただし、過剰なピーニングは厳禁です。ここで傷がついてしまうと、またはじめからやり直しです。)
ターンオーバーの促進も大切
もう一つ、炎症性色素沈着の対策としてターンオーバーを促進するということがあげられます。
ターンオーバーが促進されると肌代謝が良くなり、綺麗な肌が多く作られます。
すると、炎症によって傷ついた肌が比較的早く垢や角質として剥がれ落ちるため、結果的に炎症性色素沈着がすぐに治るというわけです。
年齢を重ねると若い時よりも傷やニキビ痕が治りにくくなるのは、このターンオーバーのサイクルが遅れてきてしまっているからなのです。
ターンオーバーを促進する方法はたくさんありますが、スキンケアを欠かさないことや規則正しい生活習慣を行うことも当然効果的なことです。
きちんと栄養を取って傷を治すだけでなく、肌の健康も保つことで炎症を早く治しましょう。
また、サプリメントによって促進することもできます。
シミサプリに含まれるLシステインなどの栄養素は炎症性色素沈着のシミにも有効なのです。
炎症性色素沈着の皮膚科での治療
炎症性色素沈着のシミを皮膚科で治療する場合は、「ケミカルピーリング」や「ハイドロキノン」などでの治療が多くなります。
ケミカルピーリングとは一般にフルーツ酸と呼ばれる成分を使って古い角質を剥がし、新しい細胞の再生を促進する治療法です。
ニキビでできた炎症性色素沈着だけではなく、ニキビそのものの治療にも使われています。
ハイドロキノンは肌に直接つける外用薬です。
肌の消しゴムとも言われる究極の美白アイテムですが、刺激が強く誰でも使えるわけではありません。
一般的な化粧品にも最近は入っているものがありますが、医薬品以外のハイドロキノンは濃度が薄くあまり効果は期待できないでしょう。
老人性色素班のシミと同様に「レーザー治療」も効果があります。
ただ、ニキビの炎症が出ていると治療はできませんので、炎症性色素沈着のシミをレーザーで焼く場合は、数年前にできてどうしても消えないシミが対象になってきます。
(火傷やけがの痕の炎症性色素沈着もレーザー治療が可能です。)
こちらは直径1センチで2万円くらいが治療費の相場です。
シミ世代になってくると、ニキビや傷の治りは本当に遅くなったなあと感じます。
新しいニキビは若い時に比べてできにくくなったのですが、できたニキビがなかなか治らない。
ついつい潰してしまいたくなりますが・・これを潰すとほぼ100%痕が残るようになった気がします。
老人性色素班(いわゆる普通のシミ)も気になりますが、
「ああ・・・これはあの時にできたニキビの痕だ・・」とはっきりわかるものが肌にいくつも・・。
こういうシミも適切なシミ対策で薄くなっていくので時間はかかりますが是非あきらめないでチャレンジしてみてください。
肝斑とは?
有名かつ女性が悩まされているもう一つのシミが「肝斑(かんぱん)」です。
肝斑は女性特有のシミで、年齢によって表れます。
また化粧では隠しにくいことから悩まされている方も多いでしょう。
ここでは肝斑の原因と対処法を説明したいと思います。
肝斑の原因は内にあり?!
肝斑は女性にしか起こらず、それも加齢に伴って発生するものです。
一体どのようなメカニズムで肝斑ができているのでしょうか。
医学的には、肝斑は女性ホルモンの影響と扱われています。
40代頃の女性は妊娠やピルの使用、体力の低下など、様々な要因からホルモンバランスが乱れがちです。
その結果、ストレスなどからシミが現れてしまうのです。
肝斑はピークである年齢を過ぎると、ホルモンの乱れが調整されるのに伴って自然に薄くなっていきます。
一方で、他のシミ同様にターンオーバーによっても肝斑は改善されますので、肝斑が発生するピークを過ぎたとしても肌自体が歳を取ってしまって中々シミが治らないというケースもあります。
他のシミ対策では治らない肝斑
肝斑の原因は女性ホルモンで、炎症や紫外線によるものとは全く別のものでした。
基本的な対策であるターンオーバーの活性化は、肝斑にも効果的なのですが、
メラニンに利く薬品を使っても肝斑を薄くすることはできません。
肝斑にもっとも効果的だと言われる成分はトラネキサム酸であり、服用によって効果を受けます。
トラネキサム酸は実際に医薬品としても処方される成分ですので、肝斑治療についてはある程度手法が確立されていると言って良いでしょう。
実際に皮膚科で肝斑に対して処方されるのもトラネキサム酸です。
市販薬としては「第一三共ヘルスケア」のトランシーノ2があります。
こちらは医療機関ではなくドラッグストアでも購入が可能です。
成分的にも皮膚科で処方してもらうトラネキサム酸6錠(1日分)とこのトランシーノ4錠(1日分)では有効成分トラネキサム酸の容量750rは変わりません。
しかし、価格的には診察料を入れても皮膚科の方が保険が効くためかなり安くなります。
老人性色素斑や炎症性色素沈着のシミの場合は当サイトで紹介しているシミサプリメントをおすすめしますが、肝斑の場合は皮膚科の方が早道かもしれません。
ただし、シミというのは加齢に伴って増えていくものなので肝斑だけができているという方は少ないです。
そのような場合にはターンオーバーを促進するサプリメントを活用したり、ホルモンバランスを乱さないよう規則正しい生活習慣を心がけたりすることが、シミを改善する上で大切になってきます。